| メイン |
感触と感覚
2008年6月29日よくわかりました。
結婚していても勝手に恋はやってくるし、
勝手に恋は逃げていく。
ちなみに私の意味する「恋」は99%フラーティングで、
いわゆる純粋な恋愛のことではない。
去年あんなに苦しかったのは、
あの人のせいだと思っていた。
厳密には、もっと前から抱えていた別の悩みを、
あの人のせいにして、もっと大きな悩みだと
勝手に自分で増幅させていた。
でも、ちがったみたい。
毎日あいかわらず目の前にいるあの人への執着は、
少しずつ泥水が濾過されていくように、
薄れていく。
理由の半分は、時間が経って私の中の執着が
ごく自然に薄れてきたから。
もう半分の理由は、
あの人のことがどうでもよくなるような
出会いをしたから。
結局それかよ、と我ながらあきれるけれど、
出会いたくて出会ったわけではなく、
惹かれたくて惹かれたわけではなく。
ただ生きていると眠くなるように、腹が減るように、
恋も勝手に体のなかに宿るのだ。
出会った日から、
彼は私を見ていた。
少しずつ、私はそのことに気づきながら、
でもまさかと思っていた。
両思いだとか、がんばって工夫して
お互いの伴侶に隠して交際するとか、
そんな気は全然ない。
ただ「いいなぁ」と思う彼が目の前に現れ、
また彼も私を「いいなぁ」と思った。それだけ。
よそよそしさがなくなるまで時間がかかったけれど、
一度お互いの「感触」と「感覚」を知ってからは早かった。
罪悪感のない私は、
ほんとうは結婚に向いていないんだと思う。
ばれたら犯罪者だ。姦通罪だ。
訴えられても、離婚されても文句言えない。
罪悪感はないのに、哀れむ気持ちはある。
最悪最低。
言い訳する気にも、開き直る気にもなれない。
自分をかばうなんて到底ムリ。
「私は法的に、倫理的に悪いことをしているんだな」
その自覚と現実だけ。
「出会った日から君を見ていた」
「でも、いつも女友達とばかり仲良くしているから、
話しかけるきっかけが作れなかった」
「いま君が僕と一緒にいることが信じられない」
「君をどんなふうに扱えばいいのか、わからないよ」
なんて英語で言われる。相手は人生初の外国人。
「知的だな」
「ヘラヘラしてないところがいいな」
私の印象はしばらくのあいだそんなものだった。
私は知性と良識ある人間が好きだ、女性も男性も。
だから私の中身はこんなんだけど、
私もふだんは「知的」な人間をどうにか装っている。
彼の知的で穏やかな物腰、口調、言葉の選択、
そういったものからは想像がつかないくらい
強く激しく抱かれた。
そんな彼に、半分ゾクゾクと感じ、半分違和感をもった。
でも気にしない。
私はそれ以上、なにも求めていないから。
彼との将来なんて描かないし、必要ない。
彼への媚びなんて時間と体力の無駄。
これからどうなるか、想像つかないから
面白いし、同じくらい恐怖だ。
私だって壊れるときは壊れるのだ。
ただ、今の段階でありがたいのは
彼自身と、彼との夜が「とても美しい思い出」に
すでになっていること。
悲しくて寂しくて涙を浮かべることもなく、
会いたくて会いたくて胸をかきむしることもなく、
思い募って伴侶を嫌悪することもなく、
ただ、
ただ、
ときどき彼との時間を思い出し、
彼の感触と感覚を思い出し、
恍惚としてみるだけ。
なんだか得体の知れない快感物質が、カラダに巡る気がして。
「美しい思い出」って、こういうことなんだろうか。
また会うのかな。
もう会わないのかな。
会ったら、また感触と感覚をお互いに求めるのかな。
彼、いま幸せだといいな。
前のあの人には全然抱かなかった思い。
なぜだろう。
彼にはある。
「ありがと」って言いたい気持ち。
結婚していても勝手に恋はやってくるし、
勝手に恋は逃げていく。
ちなみに私の意味する「恋」は99%フラーティングで、
いわゆる純粋な恋愛のことではない。
去年あんなに苦しかったのは、
あの人のせいだと思っていた。
厳密には、もっと前から抱えていた別の悩みを、
あの人のせいにして、もっと大きな悩みだと
勝手に自分で増幅させていた。
でも、ちがったみたい。
毎日あいかわらず目の前にいるあの人への執着は、
少しずつ泥水が濾過されていくように、
薄れていく。
理由の半分は、時間が経って私の中の執着が
ごく自然に薄れてきたから。
もう半分の理由は、
あの人のことがどうでもよくなるような
出会いをしたから。
結局それかよ、と我ながらあきれるけれど、
出会いたくて出会ったわけではなく、
惹かれたくて惹かれたわけではなく。
ただ生きていると眠くなるように、腹が減るように、
恋も勝手に体のなかに宿るのだ。
出会った日から、
彼は私を見ていた。
少しずつ、私はそのことに気づきながら、
でもまさかと思っていた。
両思いだとか、がんばって工夫して
お互いの伴侶に隠して交際するとか、
そんな気は全然ない。
ただ「いいなぁ」と思う彼が目の前に現れ、
また彼も私を「いいなぁ」と思った。それだけ。
よそよそしさがなくなるまで時間がかかったけれど、
一度お互いの「感触」と「感覚」を知ってからは早かった。
罪悪感のない私は、
ほんとうは結婚に向いていないんだと思う。
ばれたら犯罪者だ。姦通罪だ。
訴えられても、離婚されても文句言えない。
罪悪感はないのに、哀れむ気持ちはある。
最悪最低。
言い訳する気にも、開き直る気にもなれない。
自分をかばうなんて到底ムリ。
「私は法的に、倫理的に悪いことをしているんだな」
その自覚と現実だけ。
「出会った日から君を見ていた」
「でも、いつも女友達とばかり仲良くしているから、
話しかけるきっかけが作れなかった」
「いま君が僕と一緒にいることが信じられない」
「君をどんなふうに扱えばいいのか、わからないよ」
なんて英語で言われる。相手は人生初の外国人。
「知的だな」
「ヘラヘラしてないところがいいな」
私の印象はしばらくのあいだそんなものだった。
私は知性と良識ある人間が好きだ、女性も男性も。
だから私の中身はこんなんだけど、
私もふだんは「知的」な人間をどうにか装っている。
彼の知的で穏やかな物腰、口調、言葉の選択、
そういったものからは想像がつかないくらい
強く激しく抱かれた。
そんな彼に、半分ゾクゾクと感じ、半分違和感をもった。
でも気にしない。
私はそれ以上、なにも求めていないから。
彼との将来なんて描かないし、必要ない。
彼への媚びなんて時間と体力の無駄。
これからどうなるか、想像つかないから
面白いし、同じくらい恐怖だ。
私だって壊れるときは壊れるのだ。
ただ、今の段階でありがたいのは
彼自身と、彼との夜が「とても美しい思い出」に
すでになっていること。
悲しくて寂しくて涙を浮かべることもなく、
会いたくて会いたくて胸をかきむしることもなく、
思い募って伴侶を嫌悪することもなく、
ただ、
ただ、
ときどき彼との時間を思い出し、
彼の感触と感覚を思い出し、
恍惚としてみるだけ。
なんだか得体の知れない快感物質が、カラダに巡る気がして。
「美しい思い出」って、こういうことなんだろうか。
また会うのかな。
もう会わないのかな。
会ったら、また感触と感覚をお互いに求めるのかな。
彼、いま幸せだといいな。
前のあの人には全然抱かなかった思い。
なぜだろう。
彼にはある。
「ありがと」って言いたい気持ち。
| メイン |
コメント